2012年07月
クラスB滅菌器のある診療
(2012.7.13[Fri])

九州地方では豪雨被害により、大変な思いをされてる方々がたくさんいらっしゃると思います。お見舞い申し上げます。
一転関東地方は、梅雨の時期にしては雨が少なく思いますが、そろそろ夏本番がやってくるのでしょうか?
さて、今回は当院の衛生に対しての取り組みを書かせていただきたいと思います。
皆様は、歯科医院に行かれて治療を受けられるとき、器具をお口の中に入れられる訳ですが(もちろん歯科に限らず耳鼻科のクリニックに行けばお口とお鼻に入る訳ですが)、その器具に細菌がついていると、病気を治しに行ったにも関わらず、病気をもらってしまう、いわゆる院内感染の原因になります。
もちろん医療機関は、大小問わず、その器具の衛生状態にはとても気を遣います。
感染の恐れのあるものを含めた細菌や微生物などを死滅させる方法を滅菌と言いますが、この滅菌の状態に器具をすることで、患者様に、(もちろん我々も)安心して使用できるわけです。
そして、その滅菌にする方法ですが、ほとんどの歯科医院は主に滅菌器という機械を使用しています。
通常の滅菌器とは、圧力釜のようなもので高圧の環境を作り出し、この環境下によって沸点が上昇した水分の高温蒸気で、細菌を死滅させるものです。
ただ従来の滅菌器では、この機械内に空気が残留してしまい、蒸気が行き渡らず、滅菌が、特にチューブ状の形をした器具(歯科では血液などを吸い取る器具など、この形をしたものが多いのですが)の内部にまで行えないことになるそうです。
それを耳にしたのが、私が歯科医師になって数年した頃で、それまでは恥ずかしながら滅菌器に入れてしまえば、100%キレイな器具が(自動的に)出てくるものだと思い込んでいました…。
当院を開院するにあたって、クリーンで清潔なイメージはもちろんのこと、使用する器具に至ってもそのままのイメージで行きたいと思っておりました。
当院の滅菌器は、オーストリアW&H社のもので、日本よりも器具の滅菌分野は進んでいるヨーロッパの施設基準に合致した、クラスBという基準をパスした滅菌環境を作れる機械で、総合病院などで使用されている大型滅菌器を歯科用にコンパクトに設計されたものです。
簡単に言うと、通常の滅菌器に空気を吸い出す機能を設けてあり、滅菌器内部を真空状態にして、器具と空気を触れない状態を作り出し、真空と蒸気の注入を交互に繰り返すことで、前述したチューブ状の器具の内部や、穴がたくさん開いている器具の残留空気も抜き、蒸気を細部にまで行き渡らせるようにします。
(簡単に書くつもりが、とてもわかりづらく申し訳ありません)
さらにこの機械のすごいところは、ドアを開けることなく乾燥ができるため外部の雑菌の侵入も防ぎ、滅菌終了時には完全に器具が使用できる状態で取り出せます。
つまり、私が数年前まで勘違いしていた(機械に入れさえすれば器具が100%キレイな状態になって出てくるという)夢物語をまさに具現化したものなのです!!
…と、ここまでいいことを並べましたが、問題点もあります。
まず従来の滅菌器に比べ、やたらと時間がかかる点です。このため、器具の量を増やして対処せざるを得ませんでした。
それと、ひじょうにデリケートな器具なため使用する水も水道水ではダメで、滅菌蒸留水の使用が義務付けられています。
2点ともコストがかかるという問題ですね。
でも、この問題は、やはり「患者様の安心」「ひいては我々の安心」にかえられるものではありません。
当院の一つの誇りであるこの滅菌器で、ぜひ安心を体感していただければと思います。
むし歯予防デーは終わっても…
(2012.7.2[Mon])

いつの間にか7月に入り、このブログの更新もすっかり滞っていて反省しながらも、すっきりしない季節に憂鬱な気分の今日この頃です。
気がついたら、6月も終わっていましたが、6月と言えば我々歯科関係者は「むし歯予防月間」ということを学生のころから刷り込まれています。ですので、何かキャンペーン的なことをしようと考えてはいたのですが…終わってしまいました、6月…。
で、代わりと言っては難ですが、歯周病予防の歯磨き剤のサンプルをお配りしていこうと思います。
近年ではむし歯の罹患率が減少するのと反比例して、歯周病は毎年罹患率が上昇をみせています。歯を失う原因が、このむし歯と歯周病という2大疾患なのは、御存知の通りです。
当院では、歯周病の患者様には、マスデントというギリシャ伝承の歯周炎予防のマスティックというハーブが配合されている歯磨き剤をお勧めしています。これは、ひじょうにおススメで、これに合わせて、発泡剤や防腐剤などを使用していない点で歯周病によく効くといわれています。
お配りしている歯磨き剤はそれとは違い、よく市販されている薬効効果で歯周病原因菌を殺菌するタイプで、医院としては一貫性のない、矛盾しているようなサンプル品配布になってしまいますが、これにより歯周病に対する患者様の意識の高まりに少しでも貢献できればと思っております。
サンプル品配布は、先着順となっておりますので、ご希望の方はお早めにスタッフまで…。
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